2026/10/19
国と東京都の制度改正から考える 建材に求められるコスト以外の評価軸
OAフロア

近年、建築業界では「省エネルギー」だけでなく、「ライフサイクルカーボン(LCCO2)※1」への関心が急速に高まっています。
建築物の環境評価が「運用時」から「建物の一生全体」へと広がるなか、建材にも環境負荷の可視化や説明責任が求められる時代が到来しようとしています。
2026年7月には、「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律」(以下、改正建築物省エネ法)が成立し、2028年度からの制度開始が予定されています。
東京都が2026年9月に公表した建築物環境計画書制度の改正(案)も、こうした国の方向性との整合を図りながら検討されています。
今回は、国や東京都が進めるライフサイクルカーボン評価制度の概要と、その中でネットワークフロアが持つ環境価値について解説します。
※1ライフサイクルカーボン・・・建築資材の製造から施工、建物の運用、改修、解体まで、建築物の一生を通じて発生するCO2排出量。

改正建築物省エネ法の概要
近年、建築分野では建物の運用時に発生するCO2排出量だけでなく、建材の製造、施工、使用、改修、解体までを含めた建築物のライフサイクル全体での環境負荷削減が重要なテーマとなっています。
改正建築物省エネ法では、こうした考え方を制度化し、建築物のライフサイクルカーボン(LCCO2)を評価する仕組みが創設されました。
国は統一的な算定ルールを整備するとともに、一定規模以上の建築物については評価結果の届出を求める制度を2028年度から開始する予定です。
これにより、建築物の環境性能は「運用時の省エネ」から「建物の一生を通じた環境負荷」へと評価の対象が広がろうとしています。

出典:国土交通省「改正建築物省エネ法の概要」(第8回 建築物LCA制度検討会 資料1 P3)
東京都の改正案が目指すもの
東京都が2026年9月に公表した建築物環境計画書制度の改正(案)は、この国の制度改革と整合を図りながら、建築物のライフサイクルカーボン削減をさらに推進する内容となっています。
改正案では、従来の建設時CO₂排出量の把握に加え、ライフサイクルカーボン(LCCO2)の算定、低炭素資材やリサイクル材の活用、EPD(環境製品宣言)などの環境情報の活用を促進する方向性が示されています。
また、長寿命化や資源循環への配慮も重要な評価要素として位置付けられており、建築物をライフサイクル全体で評価する考え方がより一層強化されようとしています。

出典:東京都環境局「建築物環境計画書制度の改正(案)」(令和8年9月)
ネットワークフロアは制度が求める方向性と親和性が高い建材
こうした制度の方向性と高い親和性を持つ建材の一つがネットワークフロアです。
ネットワークフロアは、製品の環境情報を示すEPDを公開しており、ライフサイクルカーボンの把握や環境情報の透明化という今後の制度の考え方に対応しています。
また、ネットワークフロアはガタツキを抑制する独自構造を備え、長期間にわたって使用できる設計となっており、制度が目指す建築物の長寿命化という方向性とも親和性があります。
さらに、20年以上前からリユース・リサイクルシステムを運用しており、資源循環の仕組みを実践している点も大きな特長です。
標準仕様で環境価値を備えたネットワークフロア
一般的に、環境配慮型建材は、再生材の利用や環境認証の取得、環境負荷データの整備などにより、標準仕様よりも高いコストとなる場合があります。
一方、ネットワークフロアは1986年の発売開始当初から地球環境への配慮を開発コンセプトの一つとしてきました。
リユース・リサイクルシステムの運用や長寿命設計といった取り組みは、近年になって追加されたものではなく、長年にわたり継続してきたものです。
EPD公開による環境情報の可視化、資源循環への取り組み、長寿命化といったライフサイクルカーボン時代に求められる要素を標準仕様で備えている点は、ネットワークフロアの大きな特長と言えるでしょう。
建築物の環境価値を支えるエコマテリアル
東京都の改正案からは、CO2排出量の削減だけでなく、建築物のライフサイクル全体で環境負荷を把握し、低減していく方向性が読み取れます。
ネットワークフロアは、EPDによる環境情報の公開、20年以上継続するリユース・リサイクルシステム、そして長寿命製品としての実績を通じて、その方向性と高い親和性を持っています。
ライフサイクルカーボンへの関心が高まるなか、ネットワークフロアは配線空間を提供する床材としてだけでなく、環境情報の可視化、資源循環、長寿命化といった観点からも、建築物の環境価値向上に貢献できる建材の一つと言えるでしょう。
ネットワークフロアについて詳細なご案内が必要な場合は、お気軽にお問合せください。










