OAフロアとは?
OAフロアとは?
いまさら聞けないOAフロア基礎知識や製品選定のポイントをご紹介
OAフロアは1960年代から導入が始まり、1990年頃にはオフィスビルの新築物件への採用が標準的となりました。しかし、OAフロアはタイルカーペットなどの下に隠されユーザーの目に触れることが殆どないため、OAフロアの構造・材質・性能などに関心を持つ機会は少ないのではないでしょうか?
OAフロアの上はエンドユーザーが毎日歩行するため、配線に関する機能性だけではなく安全性や快適な歩行感など、重要な選定ポイントが多い建築材料のひとつです。ここでは、その様な"OAフロア"について、基礎的な知識や選定のポイントなどをご紹介します。
- OAフロアってなに?
- OAフロアのタイプと材質
- OAフロア選定のための
評価・認証制度 - OAフロアに適した
仕上げ材の選定 - 配線器具の選定と
OAフロア - 配線容量に合わせた
OAフロアの選定 - 共同カイテック製品の
こだわり - 共同カイテック製品を
採用するメリット
OAフロアってなに?
OAフロアとは、床下に空間を設けてケーブルやコンセントなどを納める二重構造のオフィスの床を意味します。「フロア」はそのままの通り床を意味し、「OA」はOffice Automation(オフィス オートメーション)の略で、従来人の手によって行われていた事務作業などを、機械を使って自動化・効率化するという意味で使われています。
インターネットの普及に伴いOA化が推進され、オフィスには大量の配線が出現しました。これにより、床面にはむき出しとなった露出配線や露出配線を保護材でカバーしたモール配線などができ、躓きや断線・レイアウト変更時の手間など多くの問題が発生しました。このような危険や不便さを解消するため、配線を床内に収納する機能をもつOAフロアが普及しました。
- OAフロアによる配線
- OAフロアからの配線取り出し
OAフロア導入のメリット
- 配線を床内に収納し、必要な位置に配線を取出したり移設ができる
- 人や台車の移動による露出配線や、モールに躓くことによる断線・転倒・ケガの防止
- 露出配線やモール配線による床面の凹凸が無くなることで、清掃がしやすく美観を保てる
"OAフロア"と"フリーアクセスフロア"の違いとは?
"OAフロア"と"フリーアクセスフロア"いずれもよく使用される言葉ですが、一般的に「フリーアクセスフロア」は各種ケーブル・コンセントなどを床内に納め、床上に配線の取出しが自由にできるよう床下に空間を設けて二重構造にしたものの総称です。
「OAフロア」は、フリーアクセスフロアの中でも特にオフィスなどの執務空間(事務室など)に用いられる製品を指します。ただし、共に性能や機能に違いはありません。
OAフロアのタイプと材質
OAフロアは大きく3つのタイプに分かれ、主に用いられる材質としては、コンクリート製・プラスチック製・スチール製などがあります。特長は次の通りです。
-
コンクリート製A・置敷式溝配線床
コンクリート製は......
重量的にやや重いが、耐久性と配線のしやすさに優れ、普通の床と同じ快適な歩行感である。 -
プラスチック製B・置敷式簡易二重床
プラスチック製は......
軽量で建物への負担は少ないが、プラスチック特有の頼りない歩行感で、耐久性と耐燃焼性に多少難がある。 -
スチール製C・床高調整式二重床
スチール製は......
レベル調整が可能で配線スペースも大きいが、ポコポコとした空洞音と、将来のガタツキに多少難がある。
OAフロア選定のための評価・認証制度
製品の選定においては、様々な視点から製品の構造・材質・性能をチェックすることが重要です。OAフロアは構造・材質が多岐に渡り製品数も多く製品ごとの性能や特長も様々ですので、公的な基準に合格した製品を選定することが必要です。
OAフロアの選定に活用できる「第三者認証制度」には、2種類の評価・認証制度があります。一定の性能値をクリアすることが認証取得の条件となっていまので、"認証の有無"を予め確認することで安全・安心な製品を選定できます。
2つの第三者認証制度について
《建築材料・設備機材等品質性能評価事業(公共建築協会 品質性能評価品)》
(一社)公共建築協会が運営する同事業によって評価を受けることで、公共建築工事標準仕様書に合致していることを証明できる認証制度です。評価を受けるためには製品の性能だけでなく、3年以上の製造販売実績や適切な品質管理、アフターサービス体制などの評価も行われます。
■OAフロアに対する性能評価項目には次の8項目あり、全ての評価基準を満たしていることが条件です。
- ①寸法精度
- ②耐荷重性能
- ③耐衝撃性能
- ④ローリングロード性能
- ⑤耐震性能
- ⑥燃焼性能
- ⑦帯電防止性能
- ⑧感電防止性能
《JAFA性能評価認証制度》
フリーアクセスフロア工業会(JAFA)が運営し、性能に関する表示方法を明確にすることにより、ユーザーの製品選択の利便性と製品の信頼性向上を目的とした制度です。性能基準を満たした上で10件以上の実績があれば認証取得ができ、新製品でも取得が容易な認証制度です。
OAフロアに適した仕上げ材の選定
近年、OAフロアはオフィス以外にもレジャー施設・商業施設・スポーツジム等さまざまな用途に採用され、それに伴い利用目的に適した仕上げ材の選定が重要になっています。OAフロアの仕上げ材には、一般的にタイルカーペットやビニル床タイル等が使用されています。
《タイルカーペット》
タイルカーペットの種類としては粘着剤があらかじめカーペット裏面に塗布されているタイプと、粘着剤が塗布されていないタイプの2種類があります。使用したいカーペットに粘着剤が塗布されていない場合には、現場で裏ノリ加工を行うこともできます。("現場裏ノリ加工"は共同カイテックのオリジナル技術)タイルカーペットを剥がして配線の変更や増移設を行うOAフロアの作業には、裏面に粘着剤が塗布された裏ノリ付タイルカーペットの方が作業効率も良く適しているといえます。
《ビニル床タイル》
土で汚れた靴での使用が想定される場合や、汚れた際にすぐ拭き取れるというメリットを優先する場合はビニル床タイルが選択肢となります。近年では木目調やストーン柄、フローリングを模した長物タイプなど、色や種類も豊富になり、機能性だけではなくお好みの空間演出をするための重要なアイテムの一つにもなっています。
- タイルカーペット仕上げの例
- ビニル床タイル仕上げの例
配線器具の選定とOAフロア
新築やリニューアル向けなどのさまざまな環境に合わせたOAフロアの選定も重要ですが、本来の目的である配線をより簡単に設計・管理するためには、配線器具の選定が重要になります。配線器具には次のような種類が存在します。
- 床内接続型コンセント
-
床内接続型コンセント
(ハーネスタイプ) -
床内接続・床上取出型
コンセント(蓋付きタイプ) - OAタップ・アクセサリー
《床内接続型コンセント》
OAフロア内に収納され、コンセントはフロア上には全く出ません。OAタップなどを使用して、お好きな位置から配線を取り出せます。セーフティーロック機構付(電力用接続ミス防止構造)
《床内接続型コンセント(ハーネスタイプ)》
床内接続型コンセントの一種で、ハーネス方式で結線を行うコンセントをさします。ハーネス専用のOAタップなどを使用して、お好きな位置から配線を取り出せます。
《床内接続・床上取出型コンセント(蓋付きコンセント)》
コンセントの蓋から直接配線を取り出すことも、OAタップなどを使用してお好きな位置から床上に配線を取り出せる床内接続・床上取出しができる両用タイプです。
《OAタップ・アクセサリー》
差込型・抜止型などのOAタップを始め、配線取り出し位置の意匠性を高めるアウトレットキャップや、仕上げ材の上からコンセント位置を確認できるマーカーやピンなどのアクセサリーの活用が利便性を高めます。
共同カイテック製"コンセントマーカー"
仕上げ材の上から取付ける小さなマーカーで、配線器具の種類(電話・電力・情報)により金・銀・銅の3色で色分けをしています。コンセントマーカー付近の仕上げ材を外すと、コンセントを簡単に見つけることができます。この他にも、コンセント収納部のOAフロア部材に貼付けるコンセントシールなども取り揃えています。
- コンセントマーカー標示
- OAタップの立上げ
その他の注意点
- 電力線の場合:コンセントのプラグ形状によって採用できるOAタップが異なります。
- LAN配線の場合:仕様機器の性能を活かせるカテゴリのモジュラジャックを用意する必要があります。
配線容量に合わせたOAフロアの選定
OAフロア選定の一つとして、収容人数やそれに伴う配線量を考慮することが必要です。一般的なオフィスの収容人数と配線量の違いによってどの様なOAフロアが最適なのか、下表を活用しOAフロア選定の目安としてください。また、OAフロアを検討する際、オーバースペックになりやすい傾向がありますので注意が必要です。
→ 表は右にスクロールできます
収容人数・諸条件 | 推奨OAフロアのタイプ | 当社OAフロア該当製品 |
---|---|---|
用 途 一般オフィス 収容人数 30人以下 電子機器類が少ない |
H50mm以下 〈低床タイプ〉 |
・ネットワークフロア29 ・ネットワークフロア40 |
用 途 一般オフィス 収容人数 30~200人 電子機器類が標準的 |
H29~H100mm以下 〈低床タイプ~やや配線高が大きいタイプ〉 |
・ネットワークフロア29 ・ネットワークフロア40 ・ハイスチール(H70mm) ・ハイスチール(H93mm) |
用 途 一般オフィス 収容人数 200以上~ 電子機器類が多い |
H40~H100mm程度 〈低床タイプ~配線高が大きい タイプ〉 |
・ネットワークフロア40 ・ハイスチール(H70mm) ・ハイスチール(H93mm) ・クワッドフィックス600 |
※特殊な状況を考慮した場合 ・電子機器類が非常に多い ・収容人数が非常に多い ・床下空調を採用している ...etc |
H50~H300mm程度 〈レベル調整が可能な支柱調整 タイプ〉 |
・クワッドフィックス600 |
配線容量以外に、OAフロアの重要な選定ポイントとして「歩行感」・「耐久性」・「防災性」などの項目があります。
ここが違う 共同カイテック製品のこだわり
数あるOAフロア製品の中から共同カイテック製品をご採用くださるユーザー様へ、安全で確かな製品をお届けすることがメーカーとしての責務だと考えています。ユーザー様への感謝の気持ちを忘れずに、安心して長期にご使用いただけるように、優れた性能をもつオリジナリティー溢れる製品づくりを目指しています。
製品へのこだわりポイント
- コンクリート直床同等の優れた歩行感
- 高耐久性で長寿命な製品
- 優れた防災性と安全性
- エンドユーザーの使いやすさ
- 環境配慮製品
- 長期の製品保証制度
この他にも製品を販売するにあたっては、公的試験機関よりもさらに厳しい独自の特別試験を実施して安全確認を行っています。毎日歩く床だからこそ、何よりも快適性と安全性にこだわり続けます。
ご採用頂いた「お客様の声」はこちらからご覧いただけます
共同カイテック製品を採用するメリット
優れた歩行感で生産性を向上させます
共同カイテックは、OAフロアの歩行感に強いこだわりをもって製品開発を行っています。OAフロアはガタツキが発生することで躓きや転倒のリスクが発生するだけでなく、異音(ガタガタ・ギシギシなど)によるトラブルが、仕事や学業に支障をきたす場合があります。確かな実績と優れた歩行感を誇るOAフロアの選定は、ストレス発生の抑制や生産性向上につながります。
維持管理コストを削減できます
共同カイテック製OAフロアは、独自の技術によりガタツキによる数年毎のレベル再調整やOAフロアの入替え工事が不要なため、採用後の手間と無駄な費用の発生を防ぎコストを削減します。
長期の製品保証制度で安心して採用できます
共同カイテックでは、業界でも珍しい長期の製品保証(最長10年)を実現しています。長期保証はユーザーにとってのリスク回避だけでなく、メーカーとしての供給責任保証の意味も持ち合わせています。レイアウト変更やOAフロアの範囲変更などの際に、採用製品の継続購入ができないというトラブルを回避できます。
エンドユーザーの作業性を向上します
共同カイテックはエンドユーザーが使いやすい製品開発を目指しています。配線メンテナンス作業においては、取り外す部材(配線路カバー・パネル等)を軽量に設計するだけでなく、配線取り出し位置を増やすなどの工夫を施しています。
誰にでも扱いやすい製品構造は煩わしさを軽減し、ユーザーご自身による配線メンテナンスの作業性を向上します。
全国で高品質サービスを受けることができます
主要都市に拠点を置き、ユーザーからのご要望にスピーディーに対応できる体制を整えています。メーカーでありながら材料販売ではなく材料工事販売を基本としていることで、全国どこでも高品質な製品、施工、サービスをご提供できます。
OAフロア以外の各種工事も一括対応でサポートします
OAフロア工事と併せて、各種工事(仕上げ・各種配線・什器関連・内装など)も一括で対応します。ご相談内容に合わせた提案から施工までを窓口一つでトータルサポートしますので、ユーザーの負担を大幅に軽減します。
詳細はこちらからご確認ください。
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